2年間で25ヶ国訪問のバックパッカー!――国際社会学科4年 横平莉帆さん

皆さんは英和生にどんなイメージをもっていますか?今回ご紹介する英和生は、もしかすると皆さんの固定観念を覆してくれるかもしれません。横平さんは、本学に入学してからの2年間で25ヶ国を訪問したバックパッカーです。新型コロナウィルス感染拡大により、大学3年、4年は海外渡航ができなくなってしまいましたが、卒業後に海外の大学院進学を目指して準備中です。そんな横平さんに大学生活を振り返ってもらいました。

 

                                    大学1年の夏休みにベトナムのメコン川ツアーにて

 

――まず、2年間で25ヶ国訪問というのは、かなりハイペースですね。どの地域を中心に周っているのですか?

欧州を中心に、東南アジアも含めて計25ヶ国です。大学1年の春休みに欧州を周遊した際は、その1回で13ヶ国訪問しました。なぜか中欧の国が多く、ボスニア・ヘルツェゴヴィナには2年間で2回訪れています。


――え、つまり毎年ボスニアに行ったのですか?それはなぜですか?

大学1年の夏休みに初めてボスニアを訪問した際は、英和のスタディツアーでした。国際コミュニケーション学科の笹島茂先生が引率してくださる11日間の研修で、首都のサラエボ大学や小・中・高校等で日本語を教えたり、日本文化を紹介したりするプログラムでした。私は日本語教育課程を履修しているのですが、このスタディツアーは資格を取ろうと思っている学生にとって、貴重な実践の機会だと思います。

また、現地のご家庭にホームステイしたので、短期間の滞在でもその国の文化や歴史を学ぶことができました。なにより同世代の友達ができたのは大きいです。翌年は彼らに会いに行きました。

 

――1回目が大学のプログラムに参加して、2回目が個人で訪問というのはとてもいいですね。続けて2回訪れたことによって、何か変化はありましたか?

スタディツアーで行った際も、サラエボ大学で日本語を教えている宮野谷希先生にお世話になったのですが、2回目はアシスタントを務めることもできました。

                                サラエボ市内の高校にて日本文化紹介のアクティビティ

 

――それはいいですね。でも、せっかくボスニアとご縁ができたにもかかわらず、新型コロナウィルス感染拡大により現地訪問ができなくなってしまい残念ですね。

宮野谷先生とは定期的に連絡をとっていますし、ボスニアとの関係は継続しています。

例えば、現地には行けないものの、広尾にある駐日ボスニア・ヘルツェゴヴィナ大使館に表敬訪問することができました。大学1年のスタディツアー参加時も、当時の駐日大使にお会いしているのですが、その後「成果報告」をする機会がありませんでした。それに、現在の大使は後任の方なので、私たちのスタディツアーをご存じありません。そこで、私たちがボスニアでどんな活動をしたのか、そして現在も現地の友人たちと交流していることをお伝えしに、大使館へ行きました。


駐日ボスニア・ヘルツェゴヴィナ大使館にて(中央で大使のお隣にいるのが横平莉帆さん)

 

――大使とは何語で会話されたのですか?

もちろん英語です。現大使であるシニシャ・ベリャン特命全権大使His Excellency Sinisa BERJAN, PhD)は日本語を話しません。英語で資料を作成し、生まれて初めて大使に対して英語でプレゼンテーションしました。最初で最後かもしれません(笑)。

 

――一国の大使にプレゼンテーションする機会は、大人でもなかなかないですね。大使は何か仰っていましたか?

私たちの活動を評価してくださり、「次に訪問する際は野生馬の生息地を訪れたらいい」と、知られざるボスニアの魅力を語ってくださいました。

 

――素敵ですね。これまでのお話からすると、将来は海外で日本語教師になりたいのですか?

それも視野に入れているので、日本語教育課程を履修しています。いずれ、日本語も含めた、様々なことが学べる学校をつくりたいと思っています。

 

――素晴らしいですね!どこに学校をつくるのですか?

アジアやアフリカには、貧困により学校に行けない子供や、2時間歩いて学校へ通っている児童がいます。そんな子供たちのための学校です。

高校生の時にはたった一人でタイの孤児院へ、大学1年と2年の夏休みにはベトナムの孤児院でボランティアしました。その時に現地で聴いた話では、「日本語ができると条件のいい仕事に就けるので、日本語を学習することによって貧困から脱出できる」そうです。それならば、日本語も学べる学校をつくり、貧困の問題を少しでも改善できればと思っています。

でも、それには経営やファンドレイジングなどの知識も必要です。まずは社会起業やソーシャル・ビジネスについて学ぶために、海外の大学院へ進学することを考えています。

                                       愛用のバックパックとともにブリュッセルにて


――是非、叶えてほしいですね。横平さんのパワーの源泉はなんですか?

自分がどう行動するかで人生は変わると思っているんです。周囲の環境に文句を言うのは格好悪いです。活動しようと思えばなんだってできます。不平不満を言っているのは、小学生みたいでダサいです(笑)。「もういいや」「こんなもんだろ」って思ったら、その時点で負けです。

初めてタイへボランティアに行った時も、高校生だったので、両親を説得するところから始めなければなりませんでした。大学受験を控えていたので悩みましたが、「ここで行かなかったら、このまま挑戦できなくなってしまうかもしれない」と覚悟を決めました。そしてPowerPointで資料を作成し、両親の前でプレゼンテーションして、渡航を認めてもらっています。

そんな感じで、大学生活も貪欲に楽しんできました。友達には「1日何もしない日ある?」と訊かれます(笑)。遊ぶ時も全力で、体力が尽きるまで、倒れる寸前まで遊びます(笑)。

 

――横平さん、素敵なエピソードをありがとうございました。

熱量の高い横平さんと話していると、こちらまで元気やエネルギーをもらうことができます。早く海外へ飛び立てる日が来るといいですね。


横平さんが「企業等×学生の環境課題解決マッチング会」にて、「ゼロ・カーボン実践賞」を受賞した際にメディアに採り上げられた記事はこちら

日本語教育課程担当の足立恭則先生の授業についてはこちら 

本ブログの「卒業生インタビュー」で登場している佐々木里奈さんも、横平さん同様、ボスニアへのスタディツアーに参加しています。佐々木さんのインタビュー記事はこちら

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