授業ノート(Vol.3)日本語教育法CI、CII:日本語を外国語として見てみよう!
国際社会学部の多様な授業を紹介する連載、「国際社会学部授業ノート」。
第三回目は、「日本語教育法CI,CII」をご紹介します。
国際社会学部には英語が好きな学生さんがたくさんいますが、日本語も、改めて学んでみるととっても奥深いですよ!
授業の基本情報
科目名:日本語教育法CI,CII
担当教員:足立恭則先生
対象学年:2年生以上
【どんな授業なの?】
皆さんは日本語教師という仕事を知っていますか。
皆さんが英語を外国語として学ぶように、世界には日本語を外国語として学ぶ人たちがたくさんいます。その人たちに日本語を教えるのが日本語教師の仕事です。東洋英和には日本語教師になるための資格課程があり、今回ご紹介する授業はその資格課程の科目の一つです。もちろん、資格を取らない人もこの科目を取ることができます。
日本語教師になるためには、日本語について専門的な知識を持っていなくてはなりません。また、外国語学習や学習者の心理などについても知っておく必要があります。この授業は、そうした専門知識を身につけることを目標としています。たとえば、日本語の単語の成り立ちや文字の特徴、日本語の発音、方言、バイリンガル教育、外国語を習得する仕組み、学習者のアイデンティティなど、様々なことを学びます。
皆さんは自分の教える留学生からこんな質問をされたら、どう答えますか。
▶「先生、どうして漢字にはいくつも読み方があるんですか(「通学」のツウ、「通う」の「かよ」、「通る」の「とお)」)?」
▶「先生、『怖い』と『恐ろしい』は同じ意味ですか?」
▶「先生、日本語の効果的な学習方法を教えてください!」
いかがでしょう?じつは、日本語が流ちょうに話せる日本人でも、こうした質問に即座に答えられる人はあまりいません。
日本語教師になるためのトレーニングは、日本語や日本を海外の視点から客観的にとらえるトレーニングに他なりません。将来日本語教師にならないとしても、十分役に立つ知識・スキルです。ぜひこの授業をとおして、日本語と日本を再発見してみてくださいね!
授業をご担当の足立先生は、もともとは英語教師になろうと思い、アメリカの大学で言語学を専攻なさったそう。しかし、大学院3年目に日本語授業の助手を始めたのがきっかけで日本語教師の道に進むことになり、大学院では、応用言語学と日本語教育学を学ばれたそうです。
その後しばらくアメリカで日本語を教えられたのち、日本に帰国し、現在は留学生に日本語を、日本人には日本語教育法を教えていらっしゃいます。日本語教師としてのご経験豊富な足立先生に日本語教育法を教わることができるのは、大変貴重な機会になりますね。
【足立先生からのメッセージ】
高校までの学びは、世の中の仕組みや、すでに誰かが調べて解明したことを学ぶのが中心ですが、大学での学びは、まだ答えが分かっていないことや様々な意見・見解があり、結論が出ていないことについて、考え、議論し、自分なりの答えを出すことが中心になります。たくさん本を読み、人の意見を聞き、自分の考えを説明する必要があり大変ですが、とても楽しいものです。大学ではぜひ、自分から学ぶ楽しみを経験してほしいと思っています。
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