学生がいつも中心!ーーー澁谷隆良教授
今日は、スポーツ科学や健康科学などを担当されていらっしゃる澁谷先生にお話を伺います。 まず澁谷先生には、テニスのことを伺わなくてはなりません!プロテニスプレーヤーでいらっしゃったとお伺いましたが、どのような環境でテニスのプロになられたのでしょうか?
プロテニスプレーヤーとして活躍されていた頃
姉の影響で、14歳のときに初めてテニスクラブに行きました。それまでスポーツは何でもやっていて、とくに球技系のスポーツは万能な子どもだったと思います。初めてテニスラケットを持って壁打ちをしていたら、テニスクラブの人にラリーしようと声をかけられ、最初から普通に打てました。その人に、「テニス何年やっているの?」と聞かれ、「今日が初めてです。」と答えたら、「君、テニスやった方がいいよ」と言われて、そのまま続けました。テニスに向いていたようです(笑)。
そんなに運動神経が発達している人のお話聞いたことがないです。羨ましいです。
テニスではどのような成績を収められたのですか?
大学卒業後はスポーツメーカーに勤務しながらアマチュアとしてテニスを続け、アマチュア日本一に3度なりました。アマチュアながらナショナルチームのメンバーにも選ばれ、勤務していたスポーツメーカー所属のプロにも勝つようになり、会社側からの勧めもあり、勤めながらプロに転向しました。
プロ転向後は、ダブルスのランキングが1位、シングルスが4位まで行きました。また、全日本のタイトルも、シングルスとダブルス合わせて4つ獲ることができました。自分の中ではプロとしてランキング16位に入らなくなったら引退しようと決めていて、それでも38歳までプロとして活動していました。
「 全日本ローンコート選手権」シングルス優勝(1984年)
素晴らしいですね〜、英和との出会いもテニスがきっかけですか?
そうですね。大学卒業後から東京大学のスポーツ科学の世界的権威である先生が、テニスプレーヤーとして必要なからだづくりのサポートをしてくださっていたのですが、その東大の先生が英和に赴任され、その先生からのご紹介もあり英和で教えるようになりました。
英和のテニス部のコーチもなさっていらっしゃったのですよね?
赴任当初は、スポーツ推薦で入ってくる学生も多くいたこともあり、積極的に指導していました。ただし、英和は、スポーツ推薦でもスポーツだけできれば良いのではなく、学業への関心や目標も重視していたので、テニスの戦績だけを見ると、それほど強い学生は入ってきませんでした。それでも強化が実り、関東大学テニスリーグでは、最下部からスタートして8年目で最高位の一部に昇格、個人戦でも全国で3位に入る選手を輩出するなど、英和が全国的に有名になるくらい活躍した時代もあります。
今もテニスは続けていらっしゃるのですよね?
仕事が忙しくて、あまりテニスをする時間がないのですが、昔のテニス仲間に誘われれば、たまにはテニスもしますし、50歳を過ぎてからゴルフも始めました。
スポーツ万能の先生ですから、ゴルフもお上手なんでしょうね。
ゴルフも最初からかなりのスコアで回れました。100を切れないってどういうことって感じでした。小さい頃から球技は何でもできたので、なぜできるのか、たぶん器用なんだと思います。
羨ましいです・・・ところでスポーツに関連して、最近スポーツ科学とか健康科学という学科や科目をよく耳にするようになりました。先生もご担当されていますが、どのような学問ですか?
スポーツ科学は競技志向、健康科学は健康志向と捉えていいと思います。近年の健康ブームの影響もあり、さまざまな大学にスポーツ・健康系の学部が設置されたりしましたが、各大学の授業内容については多岐にわたると思います。私の授業では、人間の成長・発達、そして加齢・老化によるからだの変化を科学的に理解してもらうようにしています。人生100年時代、健康寿命と寿命との差をいかに縮めることができるかについての知識と意識の重要性を、理論と実践の両面から説いています。
先生は、教務委員会の委員長もなさっていますが、教務委員会の役割ややりがいについてお話しいただけますか?
教務委員会は、学生がどうしたら学びやすいか、カリキュラムの作成もそうですし、学生の大学での学びの環境を整えることがメインの役割です。学生と教員、職員を結ぶハブの機能も担っています。その意味では、とにかく「学生が中心」、と考えて、学生支援課と各学科の教員との橋渡しをして、より学生が学業に取り組みやすいシステムを作ることを考えています。ここ1年半は、コロナウィルスの対応で、学生の学びの環境整備が一番大変でした。このような非常事態にも学生の学びの機会を担保し、対面と同等の授業を提供するためのシステムを常に模索しています。
澁谷先生は、以前、学科主任もしていらっしゃったと伺いました。学科主任のご経験は、先生にとってどのようなものでしたか?
学科主任になって、学科全体のことがよく見えるようになりましたし、今までは接点がなかった先生方ともよく話をするようになり、自分が相手に持っていた印象が変わったりして、学科主任としての経験は、学科の良さも深く理解できたのと同時に、学科が抱える問題も見えてきて、とても貴重な経験であったと思っています。
最後に、英和生にどのようなことを望んでいますか?
大学時代に何か一つ打ち込めるこめることを見つけてください。全てのことを万能にできるようにならなくていいから、一つ自分の目標を見つけ、それに向かって全力を注いで欲しいです。
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