「夏の英語セミナー」ご報告②

2021818日(水)にオンラインで実施された「夏の英語セミナー」の報告第二弾は、午前の部「英語を楽しく学ぶ方法」でレイニー先生と一緒に講師を務めてくださった国際社会学部教授 高橋基治先生にお話を伺います!


――高橋先生、セミナーお疲れ様でした!このセミナーを企画したのも高橋先生だそうですが、企画の意図を教えてください

 

英語を学びたい人に向けて、楽しく身近な教材として注目していたのが「洋楽」でした。私自身、洋楽がとても好きなので、歌を聞くことで、英語のリズムや表現、そして英米文化もスッと頭に入ってきます。レイニー先生とは、2020年に刊行された『ヒット曲で楽しく学ぶ英語』という本でご一緒にお仕事をさせていただき、それがご縁で皆さんに紹介するちょうどよい機会だと思って、ラーニングコモンズで実施をお願いしました。

 

――英語を楽しく学べたら最高ですよね。どうしても、英語の勉強は難しい印象があります。

 

日本では高校までの受験勉強的な英語のイメージからか、英語は「テストで点を取るための科目」という意識がすごく強いと思います。英語の参考書も、受験英語のための解説になっていることが多く、だから難しいというイメージがつくのではないでしょうか。一方、英語は「自分の気持ちや考えを伝える日常的な言葉」ですから、コミュニケーションの手段としてもっと身近な存在のはずです。付き合い方を変えてみることで、難しい印象もかなり薄れてくると思います。

 

――『ヒット曲で楽しく学ぶ英語』、ぜひ読んでみたいと思いますが、セミナーでも本作りで苦労された部分をお話になっていましたね。

 

はい、洋楽の歌詞を使うための、使ってよいという許可をいただくことが本当に大変でした。一つの曲でも、権利を持っている人は大勢いるのですね。ある曲などは権利者が6名いて、その全員に許可をとる必要がありました。5名までOKが出ても、残りの1名がダメと言えば、使えないわけです。

また中には、歌詞は使ってもいいけど、日本語訳や解説はつけないで欲しいというものありました。翻訳されると本来の歌詞のイメージが損なわれるから、という理由でした。この曲も結局ボツになってしまいました。また、何度連絡しても無視で、まったく返事をくれないというところもありました。

しかし、一方でクイーンやレディー・ガガなど、快く応じてくださったアーティストもいらして、とてもありがたかったです。クイーンは2曲も使用許可を快諾してくれたんです。私自身、今までのイメージが変わって大好きになってしまいました。ほぼ毎日彼らの曲を聞いてますよ。

 

――そうなんですね。そうした裏話なども聞ける、大変貴重な機会でした。最後に、セミナーの参加者や英語学習に興味がある皆さんにメッセージをいただけますか?

 

皆さん、ご参加ありがとうございました。今回はオンラインでの開催ということもあり、横浜市だけでなく、全国からご参加いただけて嬉しく思っています。

英語学習は、レイニー先生のお話にもあったように、常に半径1メートル以内に置いて接触を持つこと、また自分から積極的にすり寄っていくことです。英語の方から私たちの方へやってきてくれることはありません。お友達になってもらう感覚です。そして毎日の生活の中に、英語に触れる時間をうまく組み込み、習慣化することです。

そのためには、楽しくてワクワクすることじゃないと続きませんね。ぜひ、自分をワクワクさせてくれるものを見つけてください。その筆頭が洋楽かもしれません。『ヒット曲で楽しく学ぶ英語』には、なぜ洋楽が英語学習に向いているのか詳しく説明してあります。興味がある人はぜひ書店などでチラ見してもらえると嬉しいです。

というわけで、今回参加できなかった方も、またこういう機会があると思いますので、その時はぜひ積極的に参加してみてください。いい「刺激」と「きっかけ」が得られるはずです。

 

――高橋先生、ありがとうございました!

 

セミナーにご参加いただいた皆さんからは、「英語は勉強のためだと思っていたが、セミナーを聞いて自分がわくわくする為にやるものであると認識が変わった」「最初まったく聞き取れなかった英語が、セミナーのなかでレイニー先生のアドバイスを聞いて聞こえるようになった。ちょっとしたコツで変わるのがすごいと思った」といったコメントが寄せられました。

国際社会を知る第一歩としての英語イベント、今後もお伝えしていきます。

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