ゼミノート(Vol.6)河野毅ゼミ――座学と現場体験で国際感覚を養います!
ゼミを紹介する連載「国際社会学部ゼミノート」の第6弾!
河野毅ゼミ
国際社会学科の河野毅ゼミ(2年生、3−4年生)は、夏休み中に海外合宿に行きます。2023年8月の3年ゼミの行き先は東ティモール民主共和国でした。それには理由があります。河野ゼミでは、2年生から座学で「国作り」について考えていますので、東ティモールは座学で学んだ国の成り立ちを考える材料を提供してくれるのです。
そもそも現代の日本で生まれ育つと、水道、電力、道路の役割について考えることは日常あまりありません。毎朝歯磨きをするときに「水道があって嬉しい、感謝する!」と思う人はいません。ただ、災害に見舞われて断水したり、停電したり、道路が崩落したりすると、その有り難さを痛感します。では、そもそも水道、電力、道路が整備されていない生活を経験するとどう感じるでしょうか?今回の東ティモールの合宿では、蛇口からの水は飲めず、電力は不足し、何時間も四輪駆動車で悪路を走る実体験を通じて、学生達は国の発展の過程に必要な基礎インフラを整備するには何が必要か考えました。
例えば、基礎インフラを整備するには税収が必要ですが、国民が豊かでないと税金を納めることができません。そして基礎インフラを整備する技術と人材を持つ多くの企業も必要です。加えて、納めた税金を適切に使う政府と予算を承認する議会は民主的であるべきです。東ティモールは2002年に独立した若い国で、国家機能(政府や議会の効率的な働き)や人材育成はまだ途上であるばかりでなく、国家予算の大部分はティモール海から取れる天然ガスの売り上げに依存しています(日本はこの天然ガスを購入していますので、皆さんのガス料金はもしかすると東ティモールの国家収入になっているかもしれません)。
2023年度の夏の海外合宿は東ティモールへ! |
同時に、ゼミ生達にとって、東ティモールの皆さんと交流することも有意義です。今回訪問した東ティモール国立大学の学生達は、日本語はほとんど出来ません。ゼミ生達は現地の国語であるテトゥン語はほとんど出来ません。ですからお互い英語で交流しました。実際に会ってみると、案外コミュニケーションはできてしまい、2時間ほどで随分仲良くなりました。
現地の学生と交流 |
ゼミ生達は、前日に登頂した東ティモールの最高峰「ラメラウ霊山」(標高2,960m)の体験を話すと、東ティモール国立大の学生達は「あの高い山によく登ったね」と驚くと同時に感謝の気持ちも伝えてきました。
ラメラウ霊山の頂上にて |
さらにゼミ生達は、東ティモールの独立までの苦しい道のりの歴史を国歌「パトリア」を題材に学び、斉唱練習をしていましたので、東ティモール国立大の学生達に「パトリア」斉唱を披露しました。ゼミ生達は、「パトリア」斉唱を通じて、東ティモール民主共和国とその国民に対して敬意を表したのです。この交流会に同席してくださった木村徹也大使からは、日本国がこれからも東ティモールの若者の人材育成に尽力する旨のメッセージがありました。外交活動の一コマにゼミ生が参加した機会となりました。
木村徹也大使と東ティモール国立大学の学生と共に |
以上は直近の例ですが、河野ゼミの海外合宿の訪問先はその都度変わります。これまでは、香港、成都、ジョグジャカルタ、バリなど、ゼミの内容に合致した学びの機会のある場所と学生達の興味、そして費用を勘案して決めてきました。大切なのは、座学で学んだ内容を活かす現場に行き、実際に学生自らが戸惑いながらも居心地の良い日本の生活から一歩はみ出して自分の言葉で海外の理解を深めることです。この経験は一人旅では決してできないので、ゼミ生が切磋琢磨して互いを助け合い、支え合い、話をよく聞くことで可能になります。このように、座学ももちろんですが海外でのゼミ合宿の経験を通じて、学生達は国際感覚を養っています。
河野先生からのメッセージ
河野ゼミでは勉強も合宿もチームワークを重視しています。
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